一般撮影装置(X線)の選定と投資判断|医療経営と診療の質の両立をどう図るか?

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🩻 一般撮影装置とは?

一般撮影装置、いわゆるX線撮影装置は、医療現場において最も基本的かつ不可欠な検査機器の一つです。

特にクリニックや中小病院では、診療科を問わず使用されるため、”基盤設備”といっても過言ではありません。

現在ではフィルムではなくFPD(フラットパネルディテクタ)方式が主流となっており、以下の企業が主要なプレイヤーとして挙げられます:

  • 富士フイルムメディカル
  • コニカミノルタヘルスケア
  • キヤノンメディカルシステムズ
サイト運営者<br>トウカン

この話だけで、ご飯3杯くらいいける人がいそうな世界

🔍 医療における放射線検査の意義

✅ 初期診断・トリアージに不可欠

  • 胸部X線:咳・発熱・息苦しさ
  • 腹部X線:便秘・腹痛・腸閉塞
  • 骨X線:骨折・変形

✅ 高度画像診断の前段階として

  • CTやMRIの前にX線での確認がスタンダード

✅ 経過観察・術後フォローにも有用

  • 肺炎・整形疾患・術後評価など

➡ つまり、**X線検査は「診る」「見つける」「見守る」を担う、医療の“目”**なのです。

👩‍⚕️ 誰が撮影するのか?医師か、放射線技師か

X線撮影の実施主体は、施設の規模や体制によって異なります。

【診療放射線技師が撮影する場合】

  • 中〜大規模病院では専任技師が対応
  • 撮影技術の専門性・再現性・放射線管理が徹底

【医師が撮影する場合】

  • 小規模クリニックでは医師が自ら操作するケースも(特に簡易装置や可搬型)
  • FPD機器の簡易化により可能にはなったが、放射線防護・被ばく管理の視点では限界も

※ 看護師がX線撮影を行うことは法律上認められていません。

医療の質・業務効率・人員体制に応じた選択が必要です。

💰 保険点数から読み解く投資判断

ケース:腕のX線(単純撮影)

項目点数円換算
撮影料75点750円
電子画像管理加算(FPD)57点570円
画像診断料(読影料)120点1,200円
合計252点2,520円

年間件数と収益(概算)

撮影件数(年間)年間収益
2,400件約588万円
1,200件約294万円
500件約126万円

5年間で回収したい場合、投資上限は1,000〜2,500万円程度が目安。

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実際には、患者数・検査数はもっと多くなるはず

比較的採算性の良い医療機器ではあります。

📈 “欲しい”と”冷静な費用対効果”のバランス

医師や技師が「この機能が欲しい!」とこだわる場面も多くあります。

  • 高解像度OCTやAI補正機能付き画像診断装置
  • 特定メーカーの使い慣れたUI

これらは診療の質向上に貢献する一方で、診療報酬が機器の価格に比例しない点は見逃せません。

例:800万円機器 vs 500万円機器

  • 保険点数は同じ ⇒ 高価格機の方が必ずしも収益性が高いわけではない

📊 装置比較の視点

項目装置A装置B装置C
FPDタイプ無線軽量型有線・大面積無線+IPX防水
寝台/管球構成一体型分離型選択式
UIの使いやすさ技師評価高シンプル設計カスタマイズ性高
本体価格約700~1,000万円約500~800万円約600~950万円
保守契約費(年)40~60万円30~50万円35~55万円
サポート体制全国対応・専任担当地域拠点・リモートあり訪問+遠隔のハイブリッド

現場でのワークフロー・操作性・メンテナンス性を含めた比較が不可欠。

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メーカーの好みや営業マンのスキルで決まることが多い印象

✅ まとめ|経営判断は“診療の質”と“数字”の両面から

  • 放射線検査は、医療の現場で日常的に使われる不可欠な診療手段。
  • 収益構造を可視化し、投資額の上限を逆算することで、無理のない経営判断が可能に。
  • 同時に、診療の質やスタッフの信頼感も大切にしながら、「必要だから買う」ではなく、「使って回収できるから買う」という視点で導入を考えましょう。

診療放射線技師が複数人いる病院、医師一人ないし診療放射線技師が1名程度の施設では、その状況が大きく違います。

施設規模ごとの提案・予算が大きく変わるジャンルです。

また、ベンダー間の競争も激しいジャンルのため、個別の費用だけでなく導入後のランニング費用(保守費用など)・導入に関する公平なメリットも出していきたいところですね。

どのように、納得感を作っていくか。また、調達は連続で続きます。

このような、対応が連続で続いていくこともありますね。

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