補助金終了、赤字続出、そしてITの空回り。医療機関経営を揺るがす“見えないコスト”

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医療機関、特に中小のクリニックや地域病院が、2024年以降、かつてないほどの経営圧力に晒されています。

  • 「コロナ補助金が切れて、支出だけが残った」
  • 「賃上げの波に飲まれているが、診療報酬はほぼ据え置き」
  • 「ITや機器は入れてみたけれど、本当に使いこなせているのか分からない」

——これが今、全国の現場で起きているリアルです。

目次

🔻 コロナ補助金の終了で消えた“下支え”

コロナ禍中、医療機関には「空床補償」や「感染症対策臨時加算」など、特例的な財政支援が行われました。

これにより、経営が一時的に安定していた施設も多かったのが事実です。

しかし、2023年〜2024年にかけてほぼすべての特例補助金が終了。

とくに大病院にとっては、1床あたり最大数十万円にのぼる空床補助金の打ち切りは、数億円単位の減収となっています。

📉【事実】6病院団体の調査では、2024年の時点で企業利益ベースの赤字が全体の69%、経常利益ベースでも61.2%が赤字という深刻な数字が出ています【m3.com|2024年6月調査】。

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空床保証の存在感は、大きかった

💸 人件費上昇が止まらないのに、診療報酬は追いつかない

2024年度、人事院勧告に基づく公務員給与の引き上げや民間全体のベースアップの流れを受け、医療機関でも給与水準の見直しが進んでいます。とくに自治体病院などでは平均月収4%超の賃上げも。

ところが、2024年度の診療報酬改定は+0.88%(本体分)にとどまり、人件費・物価・エネルギーコストの上昇には遠く及ばない結果に。

大阪府内のある自治体病院では、「給与アップに応じるも、医業収入が追いつかず、半年で2億円規模の赤字に」【読売新聞|2024年5月】。

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実際の肌感覚では、もっと厳しいと感じます

🏥 休廃業・倒産が過去最多。クリニック経営も例外ではない

帝国データバンクの調査によると、2024年の病院倒産件数は6件、診療所(クリニック)倒産は31件。さらに、医療法人の「休廃業・解散」件数は604件で過去最多を記録。

保険診療が中心で、価格競争や付加価値提供が難しい中小クリニックでは、たった1人のスタッフ雇用、1台の機器更新で経営が揺らぐ状況に陥っています。

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病院の大倒産試合に突入したという、話も聞きますね

IT導入が「コスト圧迫要因」に変わる瞬間

そんななか、もうひとつ見過ごせないのが「IT・クラウドシステム導入に伴う“固定費の肥大化”」です。

電子カルテ、予約管理、Web問診、LINE連携——次々と登場するITサービスを導入してみたものの、

• 導入後の費用対効果を見直せていない
• 担当者不在で“入れたら終わり”状態
• そもそも誰が最適な選定を行うのか分からない

という施設が非常に多いのが現状です。

❌ 例:よくある“ITの空回り”

  • 月額5万円の予約管理システムを導入 → しかし予約数は1日数件のみ。電話対応でも十分だった
  • オンライン診療プラットフォーム契約 → 患者のニーズがほとんどなく、ほぼ休眠状態
  • 高額なクラウド型電子カルテ → ローカル型と比較して大幅な費用増になっている

これらは「使い方ではなく、そもそも導入判断がミスマッチだった」ケースです。

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オンライン資格確認端末も、運用度外視である点は否めないですよね

🔍 人材の不在=判断の空白

IT導入に限らず、医療機器や業務委託、警備・清掃・インフラコストに至るまで、経営的な視点からの評価や再検証ができる人材が院内にいないことが、コスト構造をブラックボックス化させています。

「ベンダーに任せておけば大丈夫」
「とりあえず高機能のほうが良いだろう」

そういった“判断の放棄”が、じわじわと医療機関の首を締めているのです。

✅ 経営改善の第一歩は「中立的な視点」の導入から

医療機関の経営再構築に必要なのは、次の3つです:

  • 固定費の棚卸しと再評価
    • 医療IT・機器の契約内容・費用対効果を数値で検証
  • 第三者による調達のセカンドオピニオン
    • 医療機器・ITサービスの導入や更新を“第三の目”で見直す
  • 業務プロセスの可視化と合理化
    • 非医療部門(受付・予約・精算)の効率化で収益性を確保

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まずは、当たり前を疑うことから

🔚 まとめ|医療機関の経営には、“見直す力”が必要な時代へ

補助金が切れ、診療報酬が増えず、人件費が上がる。

そんな中で、「見えない固定費」や「使っていないシステム」に気づかず放置していることこそ、最大のリスクです。

そして、最も欠けているのは“見直す人材”です。

医療の専門性と経営・ITの知見をバランスよく持った第三者視点を活用し、限られたリソースの中で、最大の効果を発揮する構造に変えていくことが求められています。

▶ 医療経営に“セカンドオピニオン”という選択肢を

機器選定からITシステム、委託契約の見直しまで。

中立的な視点と実務経験で、あなたの施設を守ります。

ご相談はコチラまで

調達でモヤモヤしていたら、
まずは、聞いてみてください。

医療ITや機器の導入で「これでいいのか?」と感じたら、
匿名でも大丈夫。トウカンが中立の立場からお手伝いします。

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サイト運営者:トウカン
医療調達のセカンドオピニオン。“なんとなく高い”を見える化する存在。

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